eval
コマンドは、引数として与えられた文字列をコマンドとして評価し、実行するためのBashの組み込みコマンドです。これにより、動的に生成されたコマンドを実行することができます。
基本的な構文は以下の通りです。
eval [options] [arguments]
eval
コマンドには特別なオプションはありませんが、引数として与える文字列の内容によって動作が変わります。
以下は、eval
コマンドのいくつかの実用的な例です。
VAR="Hello"
eval echo \$VAR
このコマンドは、Hello
と表示されます。eval
によって $VAR
が評価されます。
COMMAND="ls -l"
eval $COMMAND
このコマンドは、ls -l
を実行し、現在のディレクトリの詳細リストを表示します。
FILE="example.txt"
eval "cat $FILE"
このコマンドは、example.txt
の内容を表示します。
eval
を使用する際は、引数に渡す内容が信頼できるものであることを確認してください。悪意のあるコードが実行される可能性があります。eval
を使用する代わりに、配列や他のBashの機能を利用できる場合は、そちらを検討することをお勧めします。