dd
コマンドは、ファイルやデバイスのデータをコピーしたり、変換したりするための強力なツールです。特に、ブロックデバイスやイメージファイルの作成、バックアップ、復元に利用されます。
基本的な構文は以下の通りです。
dd [オプション] [引数]
if=
: 入力ファイルを指定します。of=
: 出力ファイルを指定します。bs=
: ブロックサイズを指定します。count=
: コピーするブロックの数を指定します。status=
: 実行中の進捗状況を表示するオプション(例: none
, noxfer
, progress
)。以下に、dd
コマンドのいくつかの実用的な例を示します。
dd if=source.txt of=destination.txt
このコマンドは、source.txt
から destination.txt
へデータをコピーします。
dd if=/dev/cdrom of=cd_image.iso bs=2048
CD-ROMから cd_image.iso
というISOイメージを作成します。
dd if=/dev/sda of=/dev/sdb bs=64K
/dev/sda
から /dev/sdb
へディスク全体をバックアップします。
dd if=/dev/zero of=/dev/sda bs=1M
/dev/sda
にゼロを書き込み、データを消去します。
dd
コマンドを使用する際は、特に出力先を間違えないように注意してください。誤って重要なデータを上書きする可能性があります。status=progress
オプションを使って進捗状況を確認すると便利です。dd
の実行結果を確認するために、sync
コマンドを使用してバッファをフラッシュすることをお勧めします。